Fakalo pizza gallery

 

モチモチ感:★★★★★

サクッと感:★★★★

小麦の風味:★★★★★

香ばしさ:★★★★★

具材:★★★★★

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🍕菊芋とほうれん草 ¥3,600

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📮 東京都台東区小島2-2-5 歌代ビル 1F

🚃 新御徒町駅

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⏰(金)-(日)12:00-13:30 / 14:00-15:30 / 18:30-20:30

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💴カード可

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Chewy:★★★★★

Crispy:★★★★

Wheat flavor:★★★★★

Roasting aroma:★★★★★

Topping:★★★★★

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🍕Jerusalem artichoke & Spinach ¥3,600

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📮 2-chome-2-5 Kojima Taito City Tokyo

🚃 Shin-Okachimachi

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⏰(Fri)-(Sun)12:00-13:30 / 14:00-15:30 / 18:30-20:30

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💴Credit Card OK

 

飲食店には、いつもの味を提供し続ける店と日々移ろう変化を楽しむ店の2つがあるが、「Fakalo pizza gallery」は後者である。

 

メディアで取り上げられた当初は「飲めるピッツァ」として話題を博し、私も初めて訪問した際は、口に入れた瞬間に液体と化す柔らかな生地に目を丸くしたのも鮮明に覚えている。

そして今、通う毎に感じるのは日々生地の変化である。

ザクっとした香ばしさが際立つ日もあれば、飲めるような柔らかさもありつつ香ばしさも共存した日もある。

聞けば、オーナーのnapo3(ナポさん)は日々、水分量や粉の配合を微量ながら調整しているとのことだ。

それも5ccの水を足したり引いたり等の繊細な作業とのこと。

素人からすれば、全く分からぬ世界であるが、その微細な足し引きによって、生地の印象は180°変化するから本当に面白い。

 

この日は1月訪問時よりも生地の内側がしっとりと湿度を帯びている感じを受け、聞いてみれば、加水率をほんの少し上げたとのこと。

夏になれば塩分を欲するように、加齢と共に薄味が好ましくなるように、ピッツァもピッツァイオーロの気分によって変わる。

前の方が好きだったという賛否両論はあるらしいが、私にとっては今が「一番おいしい」。

この移ろいを肯定的に享受できているのは、私が懐が深いと言うわけではなく、napo3(ナポさん)が如何にこだわり、誠実に、芯を持って、ピッツァに向き合っていることを知っているからである。

 

この日はまだインスタグラムでも発信されていない季節の1枚「菊芋とほうれん草ペースト」を一足早くいただいた。

具材は、菊芋・ほうれん草・サルシッチャ・モッツァレラ・リコッタサラータ・ニンニクオイル・バジル。

じゃがいもを使ったピッツァやほうれん草ペーストのブラッチョディフェッロは、他店でも見かけるが、菊芋とほうれん草を合わせるのは、営業する週末以外の平日のほとんどを、農園での畑作業に時間を費やし、野菜と真摯に向き合うnapo3(ナポさん)ならではの組み合わせだ。

 

供されたそれは、まず食欲がぐぐっと掻き立てられるニンニクオイルの芳香が漂い、「さぁ食べて」と鼻を誘惑する。

たまらず齧り付けば、ニンニクオイルが塩気の強いリコッタサラータの芳醇と交錯し、香りが一層膨らみを増すが、主役の菊芋とほうれん草を超えぬよう見事にチューニングされている。

菊芋とほうれん草ペーストは、ポタージュの様な高い粘度で舌をじっとりと這っていく。

味わい深い繊細な甘味は淡いが、土で蓄えた深い滋味には生命の逞しさが宿り、サルシッチャに負けることなく、抱き合い一つになり、芳醇で尾を引く芸術的旨味へと昇華を果たす。

 

以前、当店の「サルシッチャフリアリエッリ」を「あわゆるサルシッチャフリアリエッリの頂点」と位置付けたが、2024年2月中旬現在、今年に入って既に50枚近く食べたピッツァの中で、この「菊芋とほうれん草ペースト」は、ぶっちぎりTOPの1枚である。

 

投稿者 pizzaverse