ドーバー海峡の舌平目

 

ドーバー海峡の舌平目は、バターに寄りかからない。

こってりとした乳脂に溺れず、自身の旨味を主張する。

その身は、花弁の様な繊細さとは対極。

ぷりぷりと音が立つかのように歯が食い込んでいく。

すると、海峡の荒波に負けない生への勢いが、味となって舌に迫ってくる。

ふんっ!

これ程鼻息が荒くなる魚は滅多に無い。

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