春ですね

 

バターの光に反射して艶めく麗しい白アスパラガスを目前にして、春の訪れを実感する。

繊細な命の萌芽の香りが漂い、大地の甘さをたたえた甘やかな汁が滲み出す大樹の如き太い一本。

拙い甘味と微かに差し込める苦味の光は春の陽気であり、冬色に染まった細胞を甘やかに解かし、やがて心の中のキャンディーズが歌い出す。

もうすぐ春ですね。

恋をする予定はありませんが。

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