教科書の様なお手本。

 

「銀座レカン」の料理長高良シェフが独立してオープン。
「熟成」を意味する店名通り、様々な経験を積まれてきた高良シェフの集大成が感じられるフレンチレストラン。
ミシュラン2023 1つ星。

 

ー ディナーコース ー

◆クリームチーズとグレープフルーツ
◆新玉ねぎのポタージュ 雲丹
◆ズワイガニのエフィロッシュとアボガドクリーム
◆岩手県産アナゴとワイルドライスのコンポジション
◆アスパラガスと蝦夷鮑のコンポート、サマートリュフのハーモニー
◆ヴェルモットの香るキハタのプレゼ、アルベールソース
◆ランド産仔鳩のロースト、カルヴァドスの芳香
◆ほうじ茶のブランマンジェと塩アイス
◆マンゴープリンのカクテルとハチミツのアイス
◆茶菓子

 

 

◆クリームチーズとグレープフルーツ
グレープフルーツの酸味、オリーブオイルの豊かな香りがチーズの乳のコクにぴったりと寄り添い、甘味が膨らむ。散らしたハーブも心地よい風となって鼻を抜けていく。

 

 

◆新玉ねぎのポタージュ 雲丹
雲丹と玉ねぎが重なって琴線に触れる上品な甘味が広がっていく。シンプルですが本質的に美味しく、シェフのモノホン感を感じます。

 

 

◆ズワイガニのエフィロッシュとアボガドクリーム
ズワイガニのふくよかな甘味、キャビアの塩味に滑らかなアボガドの酸味と甘味それぞれが絶妙なバランスで調和し、舌の上で混ざり合っていく。ズワイガニとアボガドの甘味だけではぼやけてしまうところを、キャビアの塩が味わいにメリハリを持たせていてグッド。キャビアの使い方に説得力があります。

 

 

◆岩手県アナゴとワイルドライスのコンポジション
穴子は滋味をねっとりと広げ、ワイルドライスの古代的味覚、ソースと次第に混ざり合っていく。程よいスパイスの主張もあってオリエンタルな雰囲気の一皿。

 

 

◆アスパラガスと蝦夷鮑のコンポート、サマートリュフのハーモニー
肝のソースで濡れた鮑はじっとりと官能的な歯触りで身を露にし、サマートリュフの芳しい香りを纏いながら濃厚な旨味を舌に吐き出す。添えたアスパラガスの薫香に似た味わい深さが、鮑に熟れた色気を宿らせて官能を呼ぶ一皿。

 

 

◆ヴェルモットの香るキハタのプレゼ、アルベールソース
キハタはむっちりと太っていながら、歯を入れると繊維に沿って白雪の様に美しい白肌を晒す。溢れる色気をヴェルモットの香るソースが膨らまし、優しい甘味が広がってふくよかな余韻が長く続いていく。

 

 

◆ランド産仔鳩のロースト、カルヴァドスの芳香
生肉を食べているのかと錯覚するほどに繊細な火が通された鳩は、しっとりとした舌あたりとプリッとした歯触りでレバーのような濃厚な血の味わいを歯を入れる毎に滲ませる。
そこにすっきりと仕上げたソースが絡むことで野趣あふれる小鳩をエレガントに洗練させる。文句無し本日一番の一皿でした。

 

 

◆ほうじ茶のブランマンジェと塩アイス
オリーブオイルの強い香りと風味がほうじ茶香るブランマンジェを持ち上げ、クリーミーな塩アイスと相まって程度の良い甘味に。

 

 

◆マンゴープリンのカクテルとハチミツのアイス
明るい甘味のマンゴーに蜂蜜が絡んだ南国的味覚が気持ちを陽気にさせてくれる。

 

 

◆茶菓子

 

 

流石としか言えないコースでした。無駄がない。どの皿にも洗練された気品高さがあり、シェフの辿り着いた境地感が宿ってます。フランス料理の教科書的なお店として万人におすすめできる素晴らしいお店でした。

 

– 銀座 レストラン ラフィナージュ –

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