花よりフォア。

 

店名はロシアの人工衛星に由来。「旅」をコンセプトに、フランス料理の伝統を重んじながら独自の世界観で斬新なモダンフレンチが楽しめるフレンチレストラン。
シェフの髙橋氏は数々の星付きレストランで経験を重ねた後、2015年に当店を開業。
ミシュラン2023では1つ星を獲得。

ー ディナーコース ー
◆雲丹と茄子のピューレ 北海道産青海苔
◆蟹と白ニンジン
◆アスパラガスとベーコン アスパラガスのムース
◆鰯 煎り酒 きゅうりとディル
◆シフォンサレ ピュアゴールド 燻製生クリーム
◆帆立 北寄貝 デコポン 蕪のムース ソース
◆稚鮎のフリット 山椒と荏胡麻のムース 
発酵させたキノコと魚の出汁のソース
◆自家製カンパーニュ
◆唐辛子と茄子のグリル ヤリイカ グリーンカレーのソース
◆発酵マッシュルームとうずらのクレープ
マッシュルームのアイスクリーム アマゾンカカオ
◆フォアグラとデーツのジュレ デーツのチップス
◆甘鯛のポワレ キャベツと発酵林檎 林檎のソース
◆鹿のシンシンのロースト 赤ワインと血のソース 発酵葡萄とポテト
◆アメリカチェリーのコンフィチュール
グラニテ ホワイトビールのゼリー
◆台湾パイナップルのシブースト
◆お茶菓子

 

 

◆雲丹と茄子のピューレ 北海道産青海苔
◆蟹と白ニンジン
◆アスパラガスとベーコン アスパラガスのムース
まずはアミューズ三品。
特に良かったのは蟹と白ニンジンをワインを混ぜたクッキーで挟んだ一品。ワインの妖艶な香りを纏った蟹と白にんじんの甘味がエロティック。

 

 

◆鰯 煎り酒 きゅうりとディル
前菜一品目は煎り酒でマリネした鰯を胡瓜とディルのソースで。
ソースの爽やかな酸味が鰯のふくよかな脂を持ち上げる。刻んだ胡瓜の食感のアクセントも良い。

 

 

◆シフォンサレ ピュアゴールド 燻製生クリーム
ピュアゴールドという品種のとうもろこしと玉ねぎを練り込んだ食事用シフォンサレ。
ふわっと軽い口当たりでとうもろこしの甘味が口を明るく照らす。燻製の生クリームは甘さ控えで燻製の香りが実に芳しく、シフォンサレの甘味に寄り添って奥深い余韻を生む。
先日伺ったアマラントス同様素晴らしいシフォンサレでした。
クリームと一緒にホールで欲しいよぉ、クレクレ。

 

 

◆帆立 北寄貝 デコポン 蕪のムース ソース
三品目は、蕪のムースを敷いた上に帆立、北寄貝とデコポンを乗せ、トマトのジュレで飾り付けた一品。
蕪の苦味に寄り添う甘酸っぱいデコポン、貝のグニグニとした食感の組み合わせが面白い。

 

 

◆稚鮎のフリット 山椒と荏胡麻のムース 
発酵させたキノコと魚の出汁のソース
四品目は、稚鮎のフリット。
季節柄、色んなレストランで供される鮎のフリットに少々飽きていましたが、発酵させたキノコと魚の出汁のソースが秀逸。醤油ほど強くなく、鮎の苦味と見事に調和。
鼻を抜ける山椒と荏胡麻の和の香りも心地よく、今年いただいた鮎料理では一番の一品でした。

 

 

◆自家製カンパーニュ
気前よく、鍋ごともらえる小麦とライ麦の自家製カンパーニュ。クラムはパリッと硬めで中は水分量多めのもちもちしっとり。小麦の香りが逞しく、口直しとしてもソースを拭うにも文句なしのクオリティ。余った分はお土産でもらえます。やったね!

 

 

◆唐辛子と茄子のグリル ヤリイカ グリーンカレーのソース
五品目は、グリーンカレーのソースで食べる唐辛子と茄子のグリル。フレンチ流にアレンジしたエスニック料理といった趣で、程よく苦味と甘味の唐辛子、とろっと蠱惑的な茄子にグリーンカレーのソースがジャストフィットした創造性に溢れる一品でした。

 

 

◆発酵マッシュルームとうずらのクレープ
マッシュルームのアイスクリーム アマゾンカカオ
六品目はマッシュルームのクリームととうずらをクレープ生地で包み、マッシュルームのアイスを添えてトリュフとアマゾンカカオを散らしたお食事クレープ。
クリームとうずらが溶け合った濃厚なコクのある甘味とひんやり冷たい滋味に溢れたアイスの旨味が、温度差のコントラストを伴って口に広がる様が実に秀逸。
包み込むトリュフとカカオの香りの余韻も素晴らしく、本日一番の一品でした。

 

 

◆フォアグラとデーツのジュレ デーツのチップス
七品目は、スペシャリテの薔薇に見立てたフォアグラ料理。
花びらはデーツのチップスでフォアグラとデーツのジュレが敷かれている。
フォアグラはある種それだけで完成された美味しさなので創造性に欠ける料理が多い印象ですが、こちらはデーツとの組み合わせが面白い。
甘いデーツとフォアグラが邂逅した味わいは、フォアグラの重厚感をデーツが程よく軽くさせながら、持続性の高い旨味が共存し、じっとりと舌にいすわる。
見た目倒しではなく、ちゃんと美味しいスペシャリテの名に相応しい一品。
やっぱり花よりフォアグラだ!ウメェウメェ!

 

 

◆甘鯛のポワレ キャベツと発酵林檎 林檎のソース
魚料理は発酵させたりんごとキャベツを敷いた甘鯛のポワレ。発酵によって生まれる優しい酸味が甘鯛の甘味に寄り添って丸く優しい味わいに。

 

 

◆鹿のシンシンのロースト 赤ワインと血のソース 発酵葡萄とポテト
肉料理は鹿肉のシンシンのロースト。脂身の少ないすっきりとした赤身にこっくりとしたソースの相性は言わずもがな。
ポテトはスイートポテトの様に甘く、メインの鹿肉に負けない美味しさ。これまでの料理と比べてシンプルですが、それぞれがしっかり美味しく、満足度の高い肉料理でした。

 

 

◆アメリカンチェリーのコンフィチュール
グラニテ ホワイトビールのゼリー
デセール一品目は、アメリカンチェリーのコンフォチュールのタルト。
ドライアイスの様に煙を登らせるアイスを上に持ってビールを演出した楽しい一品。
甘さ控えのさっぱりとしたアメリカンチェリーにホワイトビールのアクセントがグッド。
演出含めて気に入ったデセール。

 

 

◆台湾パイナップルのシブースト
デセール二品目は台湾パイナップルのシブースト(パイ生地の上に果物とクレープ生地を重ねてキャラメリゼ)。
パイナップルとココナッツ、ラムの風味が調和した味わいは夏を感じさせる明るさ。
これも大好き。

 

 

◆お茶菓子
お茶菓子も凝っていて、サイズを上げればデセールとして成立する美味しさ。
最後の最後まで素晴らしい。

 

 

いやぁ大変満足。最初から最後までシェフの美学を感じられた素晴らしいコースでした。
プレゼンテーションだけでなく、ちゃんと美味しい。私がモダンフレンチに求める全てが詰まってました。
六本木駅から徒歩2分ほどの立地も嬉しい。かなりお勧めです。

 

 

– 六本木 le sputnik –

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