「ヨシカミ」には多くて2人、いや理想を言うなら1人で行きたい。オープンキッチンが目の前に広がるカウンター席に案内されやすいからだ。何人ものコック達が華麗な身のこなしと滑らかな手捌きで次々と料理を仕上げていく。オムライスの卵を包むときのフライパンをトントンする様子や豪快な炎が上がるフランベには思わず「わぁっ」と子供の様な歓声を上げてしまう。
昭和26年、浅草が都内でも屈指の歓楽街として盛えていた頃に「ヨシカミ」は開業した。せっかちで豪快な下町の人々に満足してもらえる様に明るく元気に、ボリューム満点。
お馴染みのキャッチコピーである「うますぎて申し訳ないス!」もこの時代に生まれたものだ。下町らしい人懐っこさと愛嬌に溢れたコピーは元々商業デザイナーを志していたクリエイティブな現2代目が考案した。
だから「ヨシカミ」の店内はいつだって劇場の様な活気で満ち溢れている。それにつられて、お客さんは老若男女、童心に帰ったかの様にみんなワクワクしている。
– 浅草 ヨシカミ ハンバーグステーキ –