ホワイトアスパラを食べる時

 

ホワイトアスパラガスを食べる時は一口が小さくなる。

ナイフを入れる度に甘やかな汁が溢れ出し、皿全体の甘味の濃度が増すからだ。

命の萌香を漂わせる瑞々しいアスパラの穂先は甘く、根元はほろ苦い。

卵黄の甘味は穂先に寄り添い、ホタルイカの肝の苦味は根本の苦味に寄り添い、甘味と苦味は美しいグラデーションを描き、春の陽光が胃袋をじんわりと温める。

ホワイトアスパラガスの輝きが眩しい「ホワイトアスパラガスとホタルイカのサバイヨン」。

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