魚屋の矜恃。

 

魚屋が営む吉祥寺の定食屋「里の宿」。鮮度抜群の魚を一汁三菜で昼夜提供している。

 

銀たらは花びらが舞い散るが如く、儚くおぼろげに口の中でひらりひらりとほどけていく。香ばしい味噌の熟した塩味によって膨らんだ銀たらの甘味はご飯を猛烈に恋しくさせる。

下支えするご飯は艶やかに煌めいていて単体で食べても美味しい甘味と炊き加減。銀たらと合わせれば双方の持つ甘味が溶け合って、日本に生まれた幸福が口を満たす。

味噌汁には大粒の貝が身を忍ばせ、滲み出た滋味は優しく身体を温めてくれる。

一品一品の完成度に徹底したこだわりが感じられる一汁三菜には、魚屋「里の宿」としての矜恃が宿っている。

– 吉祥寺 里の宿 銀たらの味噌焼

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