お気に入りの「グリルエフ」にてビーフカツレツ。
お一人様なのでいつも通りのカウンター席へ。ここはシェフの調理が目の前で見られる特等席だ。シェフの流麗な技の数々を見ていると待ち時間もあっという間。ビーフカツレツがやってくる。
こんがり揚がった衣の上に横一文字の「グリルエフ」の代名詞である漆黒のデミグラスソース。
ふわっと漂う油の香りに鼻の穴が膨らみます。
一切れ持ち上げ断面をのぞく。鮮やかな桃色がキラキラと輝く姿は宝石の様。うっとりと眺めて目が喜ぶ。
軽やかな衣がパリッと割れて、肉に吸い込まれる様に歯が入る。レアな肉はムニっとしていて肉感的。舌にピタッと吸い付いて甘い脂をじとっと広げる。
散らかった衣の香ばしい油の香気を纏ってジューシーな旨味が口いっぱいに広がっていく。そこに漆黒のデミグラスソースのコクのある苦味が加わって、旨味の輪郭が際立ち、後を引くビターな味わいへと着地する。この大人の味わいに毎度頬が落ちて、うっとりする。
現二代目が「変える必要のない完成された味」と自信を持って、この味を守り続ける理由が分かります。
最後はいつも通り、ガラス越しのシェフに「ご馳走様」とご挨拶。次は何を食べようかな。
– 五反田 グリルエフ ビーフカツレツ –