中目黒の奇跡。

 

中目黒駅から徒歩5分ほど。夫婦2人で営む小さなフレンチレストラン「Les deux」。リーズナブルな価格でお腹いっぱい食べられると評判で、伺ったのは平日の夜でしたが店内満席。

 

◆MENU de CHEF

□アミューズ

□富山県金沢・氷見産サワラの燻製

□北海道産ズワイ蟹と帆立、ウニのカクテル

□ホワイトアスパラガスの一皿

□長崎県対馬海峡穴子のフリット

□タイのポワレ キノコのリゾット添え

□ピレネー産乳飲み仔羊のロースト

□ヌガーグラッセ ピスタチオアイス添え

 

 

□アミューズ

「新玉葱の冷製ポタージュと蛤」

「桜海老と岩海苔のケークサレ」★

桜海老と岩海苔の豊かな海の風味に重なるバターのリッチな風味と余韻が素晴らしい。もっと食べたい。

 

 

□富山県金沢・氷見産サワラの燻製★

一口食べて、目尻が下がった。

マリネして燻製にかけ、更にバーナーで炙られた鰆はすっかり垢抜けて、艶めきを放っている。

マリネの酸味、燻製による香ばしい風味が見事に共鳴し、香りが鼻腔を揺さぶり、ビネガーの香りの中からふくよかな甘味が滲み出る。なんともエレガントで色気に満ちた素晴らしい一皿。

 

 

□北海道産ズワイ蟹と帆立、ウニのカクテル

蟹、帆立、雲丹と贅沢な海の幸の層をにんじんのムースが下支え。濃厚な海鮮の旨味に、優しく甘い人参が合わさることで嫌味の無い海の恵みが舌をとろりと撫で回す「Les deux」の不動の人気を誇る定番の前菜。

 

  

□ホワイトアスパラガスの一皿

ポーチドエッグとソースを絡めて焼き上げたホワイトアスパラガス、ホタルイカ、生ハム、

卵とソースのコク、イカのこっくりとした内臓の旨味、生ハムの塩っ気がグリルしたアスパラガスが重なって、香ばしさの中から顔を出す濃厚な旨味と塩味に舌がぴりつきますが、そこに卵が加わることでバランスを保つ。

 

 

□長崎県対馬海峡穴子のフリット

蒸した穴子を軽く揚げ、下にはソテーした野菜やマリネした野菜たち。穴子は身はふわっとして甘く、軽やかな油の風味が味わいに奥行きを生む。

 

 

□タイのポワレ キノコのリゾット添え

キノコの滋味とバターのコクが合わさったお米の甘味、鯛の淡白な旨味とまぶした塩が調和して良いバランス。

 

 

□ピレネー産乳飲み仔羊のロースト★

子が親の指を握るかの様に優しく柔らかな感触で舌に乗り、しなやかな筋肉に歯がゆっくりと沈んでいく。その瞬間、乳が甘く香り、優しい滋味とクリーミーで甘い脂が零れ落ちる。

咀嚼するほどに溢れ出てきていつまでも噛んでいたい。噛み締める喜びに鼓動が昂まりつつも、乳の香りに優しい気分になる。

ミルクラムでしか味わえない官能にひたすらに恍惚となる。

 

 

□ヌガーグラッセ ピスタチオアイス添え

口に入れるとアイスは儚く溶けていき、ドライフルーツが舌に転がる。アイス自体は甘さ控えでドライフルーツの甘味が際立ちます。

ピスタチオアイスは、これみよがしの風味ではなく、鼻腔をくすぐる程度。ピスタチオの風味は強すぎるのは苦手なので個人的には好み。

 

 

怒涛の前菜3品にしっかりポーションの肉と魚でお腹いっぱい大満足。特にシーズン盛りの仔羊のミルキーな旨味とシルキーな舌あたりは強く記憶に残りました。

これだけ食べてドリンク込みで15,000円は「中目黒の奇跡」と言うほかありません。

腹いっぱいフレンチを食べたい時は「Les deux」へ。

 

– 中目黒 Les deux –

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