レペゼン駒形。

 

元ジョエルロブションの総料理長である渡辺シェフが手がける隅田川沿のフレンチレストラン。ミシュランでは5年連続で2つ星を獲得。クラシックなフランス料理をベースに、浅草駒形という土地の色を取り入れた、渡辺イズムの料理が楽しめる。

 

ー ディナーコース ー
◆プロヴァンス風ガスパチョ カフェフランセ仕立てミントのエキューム カンパリの香りとブラックタピオカをひそませて
◆近隣老舗(大心堂、種亀)とのコラボスナック 
◆種亀最中のミニタルト 枝豆とフムス、鷄のハツのコンフィとハラペーニョを重ねて
◆クレーム・サンマルスラン、雲丹
アントナン風グリーンオリーブマリネ
セグロイワシの酢漬けとラディオプールのピンチョス
◆両国江戸蕎麦ほそ川の蕎麦粉をソースエミュルッショネの技法で仕立てたそばがき
奥井海生堂蔵囲い2年物極上利尻昆布のジュレとのアンサンブル、キャビアクリスタル、アオリイカのタルタル、ウォッカクリーム、おろしたて天城山葵をのせて
◆バゲット カンパーニュ ライ麦パン
◆和歌山の清流からの鮎を米粉焼きと8年熟成パテ シャルトリューズを香らせて、鳥取県倉吉スイカとコンコンプルのルーロー ミント風味と宮城県産四川キュウリと水茄子のマリネ、冷たいソースオゼイユを添えて
◆大分県産天然真鯛を太白オイルでアロゼしながらしっとりと加熱
江戸前ガリと2種のグレープフルーツのコンディモン、シャンピニオンデュクセルとのハーモニー
進化系プールブラン シャンパーニュロゼとグレープフルーツの香りと共に
◆ブルターニュ産仔牛フィレ肉に天使エビとコンテチーズ、ポットベラを詰め クロメスキ仕立てに
熊本県産グリーンアスパラガス、大黒しめじのベニエとニンニクのコンフィ、バイヨンヌの生ハムを添えて 薫り高いジュドヴォー
広島県産農園無農薬ハーブのサラダ
◆完熟ゴールデンキウイとミント香るHAVANA CLUBのグラニテ 濃厚なブラマンジェと共に シュクルペティアンを忍ばせ カクテルモヒートのイマージュ
◆慶応四年創業 浅草木村家 人形焼と日本堤バッハコーヒー イタリアンエスプレッソとのデュオ
◆日本堤バッハコーヒーと駒形をイメージした小菓子

 

 

◆プロヴァンス風ガスパチョ カフェフランセ仕立てミントのエキューム カンパリの香りとブラックタピオカをひそませて
◆近隣老舗(大心堂、種亀)とのコラボスナック 
◆種亀最中のミニタルト 枝豆とフムス、鷄のハツのコンフィとハラペーニョを重ねて
◆クレーム・サンマルスラン、雲丹
アントナン風グリーンオリーブマリネ
セグロイワシの酢漬けとラディオプールのピンチョス

まずはアミューズ五品から。
タピオカの入ったガスパチョや近隣の老舗菓子を使ったタルトなどオリジナリティ溢れる品々です。
特に気に入ったのは鷄のハツのコンフィと枝豆、フムスとハラペーニョを重ねたタルト。
スパイシーな風味とハツとフムスが重なったこってりとした旨味が胃袋にギアを上げてくれる。

 

 

◆両国江戸蕎麦ほそ川の蕎麦粉をソースエミュルッショネの技法で仕立てたそばがき
奥井海生堂蔵囲い2年物極上利尻昆布のジュレとのアンサンブル、キャビアクリスタル、アオリイカのタルタル、ウォッカクリーム、おろしたて天城山葵をのせて

2品目は渡辺シェフのスペシャリテである両国の老舗蕎麦屋『ほそ川』の蕎麦粉を使った蕎麦がき。エミュルッショネ(乳化)させた蕎麦がきは、ねっとりとしたテクスチャーで舌に広がり、昆布にキャビア、アオリイカなど海の恵みと重なる。
キャビアの塩味とアオリイカの甘味が味わいに奥行きを生み、ウォッカクリームと山葵の鼻を抜ける香りは何とも心地よい

 

 

◆和歌山の清流からの鮎を米粉焼きと8年熟成パテ シャルトリューズを香らせて、鳥取県倉吉スイカとコンコンプルのルーロー ミント風味と宮城県産四川キュウリと水茄子のマリネ、冷たいソースオゼイユを添えて

3品目は旬の鮎料理。この料理のメインはなんといっても8年熟成させた肝のパテ。
糠床から着想を得た毎年継ぎ足しの年々味わい深くなる肝のパテは、ガツンとした塩味と底知れない肝の深い旨味に満ちた万能調味料。鮎のソテーに添えるのは勿論、野菜のマリネやパンにもジャストフィット。
この先どんどん味わい深くなっていくのを想像するだけで再訪したくなる力強い一品でした。

 

 

◆大分県産天然真鯛を太白オイルでアロゼしながらしっとりと加熱
江戸前ガリと2種のグレープフルーツのコンディモン、シャンピニオンデュクセルとのハーモニー
進化系プールブラン シャンパーニュロゼとグレープフルーツの香りと共に

魚料理は真鯛のアロゼし、バターたっぷりのデュクセルソースに絡めた一品。
加熱するとパサつきやすい真鯛ですが、流石の技術でしっとり感は健在。
広がる乳のコクとワインの酸味が共存したデュクセルソースのこっくりとした旨味とグレープフルーツの甘味と酸味。
様々な食材が持つ異なるベクトルの甘味と酸味が渾然一体となった味わいは、筆舌し難いほど美味しさに満ちている。
本日一番の一品でした。

 

 

◆ブルターニュ産仔牛フィレ肉に天使エビとコンテチーズ、ポットベラを詰め クロメスキ仕立てに
熊本県産グリーンアスパラガス、大黒しめじのベニエとニンニクのコンフィ、バイヨンヌの生ハムを添えて 薫り高いジュドヴォー

肉料理は仔牛を使ったクロメスキ(コロッケ)。
仔牛のフィレにコンテチーズ、ポットベラ(茸)をミルフィーユ上重ねて揚げた一品。
仔牛は上質な絹のようななめらかな舌あたりで柔らかい。
重ねられた海老、茸とコンテチーズがすっきりとした仔牛の旨味を膨らませ、キレの良いジュドヴォーとベアルネーズの卵のコクが膨らんだ旨味に更なる拍車をかける。
仔牛はどうしても蛋白なため、物足りなさを感じてしまうことが多いですが、こちらは仔牛の長所である柔らかくきめ細かな肉質とすっきりとした滋味を残しながら、味わいに奥行きを生んでいて、こちらも大満足の一品でした。 

 

 

◆完熟ゴールデンキウイとミント香るHAVANA CLUBのグラニテ 濃厚なブラマンジェと共に シュクルペティアンを忍ばせ カクテルモヒートのイマージュ

デセール一品目は、モヒートをイメージしたキウイのデセール。
中には○スキン○ビンスのポッピングシャワーを思い出すパチパチが入っており、キウイの爽やかな甘味と相まって、爽快感に溢れた夏の味わい。
ブラマンジェは乳のコク溢れる濃厚な味わいですが、さっぱりとしたキウイとのバランスが取れていて重たさはなし。

 

 

◆慶応四年創業 浅草木村家 人形焼と日本堤バッハコーヒー イタリアンエスプレッソとのデュオ

デセール二品目は浅草木村家の人形焼と珈琲の名店『バッハコーヒー』のエスプレッソを使ったチョコレートケーキ。
プレーンの人形焼を土台にチョコレート、クッキー、エスプレッソゼリーを重ねた一品。
チョコレートは甘さ控えめで、薫り高いエスプレッソに寄り添ってコクのあるビターな大人の味わいを広げる。
こっくりとした苦味が濃厚ですが、サクッと散らかるクッキーと人形焼のふわっとした食感のコントラストがアクセントになり、食べ飽きない素晴らしい一品です。

 

 

◆日本堤バッハコーヒーと駒形をイメージした小菓子

お茶菓子は、胡麻最中、キャラメルヌガー、カヌレに抹茶チーズケーキと最後まで抜かりがありません。
どれもサイズを上げればメインのデセールとして成り立つ美味しさ。
バッハコーヒーの豆を使ったコーヒーも上質で大満足の締めくくり。

 

同じ浅草のHOMMAGEに続いてこちらも素晴らしいお店でした。

しっかりとしたクラシックの土台があってこそ成立する、食文化への深い洞察や哲学が盛り込まれた全ての料理はまさしくここでしか味わえない。「わざわざ」足を運ぶ価値がある。

 

– 浅草 Nabeno-Ism –

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