経験が光る。

 

赤坂・青山にあるフレンチレストラン。
シェフの成清氏は日本料理から、料理人のキャリアをスタートし、5年間フランスで経験を積んだ後、2013年に当店をオープン。
素材の良さを活かしたモダンフレンチがいただける。

ー ディナーコース ー
◆モヒート カカオパウダー
◆あん肝のタルト
◆紫芋 ブリドモー
◆ブリヌイ
◆濃密卵 ゴールドラッシュ キャラメル
◆稚鮎 モロヘイヤのソース
◆鰹 香味野菜
◆牡蠣 仔牛
◆自家製パン 有塩バター
◆ブーダン 足赤海老
◆甘鯛の松笠焼コンソメ モリーユ茸
◆仔羊のロースト 赤ピーマンのソース マダガスカル産ペッパー
◆青リンゴ サワークリーム ライム
◆苺 練乳のアイス
◆かぼすのタルト マスカルポーネチーズ

 

◆モヒート カカオパウダー
アミューズはモヒート。歯を入れるとたっぷりの液体が流れ出す面白い仕掛け。

◆あん肝のタルト
あん肝を爽やかなソースと絡めてタルト仕立てに。まったりと濃厚でありながら後を引く酸味が爽やか。

◆紫芋 ブリドモー
白カビのチーズを紫芋を練り込んだ皮で巻いたスティック。とろりと舌を撫で回すクリーミーなチーズが良い。

 

 

◆ブリヌイ
ブリヌイというロシア風のパンケーキ。
中にはオニオングラタンスープをイメージしたクリームが詰まっており、崩すと口内でオニオングラタンスープが完成するという仕掛け。濃ゆい味わいで素直に美味しい。

 

 

◆濃密卵 ゴールドラッシュ キャラメル
優しく火を通した卵黄と糖度の高いとうもろこしを散らして、上から卵黄のクリーム、キャラメルを乗せた一品。名前そのままと言った味わいで卵3つ一気に食べたような感覚。

 

  

◆稚鮎 モロヘイヤのソース
稚鮎に細くスライスして揚げた芋を巻きつけ、モロヘイヤのソースを敷いた一品。
鮎の苦味にモロヘイヤの土の苦味が重なって奥深しい味わい。

 

 

◆鰹 香味野菜
炭化させた野菜を鰹に纏わせ、濃厚でクリーミーなソースをたっぷりと絡めた鰹の藁焼きの再構築。
燻製に似た香りが鰹の血の匂いを打ち消し、筋肉質でぶりっとした鰹の食感と旨味を引き立てる。
ソースは濃厚でありながら、やや感じる酸味が鰹に寄り添って非常に合う。余すことなくソースを拭いました。

 

 

◆牡蠣 仔牛
プリッとした牡蠣と生ハム風に仕立てた仔牛肉をメキシコ料理でよく使われるトマティーヨという甘酸っぱい野菜を使ったソースで食べる一品。
ハーブもたっぷりで梅雨の鬱憤を晴らすような爽やかな風が吹く。

 

 

◆ブーダン 足赤海老
海老の旨味たっぷりのブーダンノワールに足赤海老のグリルを乗せた一品。
プリッとした海老の食感に、濃厚なブーダンノワールの海老の旨味がダイレクトに感じられ、分かりやすく旨い。 

 

 

◆甘鯛の松笠焼コンソメ モリーユ茸
魚料理は松笠焼した甘鯛にコンソメスープを敷いた一品。
立ち上がった鱗から昇る油の香りが芳しく、塩のあて方も絶妙。日本料理からキャリアをスタートさせたシェフの腕が光ります。
塩で引き立った甘鯛の甘味に奥行きを生むトリュフを散らした滋味深いコンソメもグッド。本日一番の品でした。

 

 

◆仔羊のロースト 赤ピーマンのソース マダガスカル産ペッパー
肉料理はオーストラリア産の仔羊のロースト。素晴らしいとしか言いようのない火入れのされた仔羊の妖艶な佇まいにうっとり。
シルキーな舌あたり、鼻が喜ぶ仔羊の風味、溢れるミルキーな脂の甘味に頬が緩み、塩とソースが全体を引き締める。
隣は赤ピーマンのソースを絡めた脂身のグリル。メキシコ料理に似た味わいでこちらもグッド。
先日のアルゴリズムの仔羊も素晴らしかったが、こちらも仔羊好きの私にとっては、快哉を叫びたくなる素晴らしい一品でした。

 

 

◆青リンゴ サワークリーム ライム
デセール一品目は、青リンゴのアイスにたっぷりのサワークリームとライムを混ぜたクリームの一品。爽やかな青リンゴにチーズの様にクリーミーなサワークリームの相性が良い。

 

 

◆苺 練乳のアイス
デセール二品目は、苺型に成形したクリームのケーキに練乳のアイスを塗した一品。
練乳のアイスは思っていたよりもさっぱりとしていて重たすぎず、食事の締めとしてぴったりです。

 

 

◆かぼすのタルト マスカルポーネチーズ
お茶菓子はかぼすを使ったタルト。かぼすの酸味が立っており、紅茶とよく合う。お茶菓子がケーキなのは嬉しい。

 

モダンフレンチらしい軽やかさで美しいコースでした。
特に塩の当て方が素晴らしかった魚料理と肉良には、日本料理出身のシェフのキャリアを感じられました。
店内の雰囲気は落ち着いていて居心地が良く、デート使いにもぴったり。
ポーションも丁度良く、リストに入れておくと何かと良さそうなお店でした。

 

 

– 赤坂 Lyla –

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