古典的正統派フランス料理を日本に伝え続けた、言わずと知れた老舗のグランメゾン「APICIUS」。
重厚感漂う落ち着きのある店内で、最高のサービスと共に不変的なクラシックフレンチの真髄を味わえる。
ー Menu Gourmand ー
◆じゃがいもの冷製ポタージュ
◆サーモンのマリネ
◆ブルターニュ産オマール海老のショウフロワ オニオンムスリーヌとキャビア
◆ブルターニュ産平目のムニエル 浅利のオランデーズ風味ノワゼットソース
◆国産黒毛和牛フィレ肉のポワレ ロッシーニ
◆熟成されたフランス産ナチュラルチーズ
◆デセールワゴン
◆ミニャルディーズワゴン
◆じゃがいもの冷製ポタージュ
◆サーモンのマリネ
◆ブルターニュ産オマール海老のショウフロワ オニオンムスリーヌとキャビア
狂いのない火入れのされたオマール海老は
極限まで高められた甘味が噛むほどにグングンと膨らんでいく。
味噌をつければ、それはもう言葉を失う悶絶の美味しさ。口腔を満たす海老の旨味に快哉を叫ぶ。
◆ブルターニュ産平目のムニエル 浅利のオランデーズ風味ノワゼットソース
オマール海老の弾力にも驚きましたが、こちらの平目も身が肉厚でプリップリでほぐれていくと共に口の中に旨味が広がる。
敷かれたノワゼットソースも堪らない。
泡立て空気を含ませたことで、平目と絡みつき、平目に優しく寄り添う。
平目とソースの甘美な余韻が素晴らしい一品でした。
◆国産黒毛和牛フィレ肉のポワレ ロッシーニ
滋味を残した絶妙な加熱をされた上質なフィレに、脂を蓄えたフォアグラとトリュフがセクシーに香る甘いソースが渾然一体となって、不変の美味なる旋律を奏でる。
クラシックの偉大さを感じる、古典に誠実な一皿に溜息が止まりませんでした。
あぁ、幸せ。
さて、食事を終えてほっと一息つきたいところですが、ここからが本番?
チーズ、デセール、ミニャルディーズの3連続ワゴンの始まりです。
◆熟成されたフランス産ナチュラルチーズ
癖のあるチーズが大好物な私はブルーチーズと山羊のチーズを2種類ずつチョイス。
チーズに合わせてドライイチジクとパンも付いてきますが、このドライイチジクが滅法美味く、チーズと合わせるのはもちろん、単品でもパクパク食べちゃうポテンシャル。
これ売ってくれないかなぁ。
◆デセールワゴン
どれも美味しそうすぎて理性が飛びかけましたが、過去の痛い経験が脳裏を過り、奥歯を噛み締めながら、厳選を重ねて3種をチョイス。
マンゴーの甘味とパッションフルーツの甘酸っぱさが見事に調和したタルト、カラメルの苦味がアダルトなプリン、サワークリームの酸味とチーズの口溶けが滑らかなチーズケーキ。
どれも専門店クオリティで泣けてくるほどに美味しい。
◆ミニャルディーズワゴン
すっかり満腹でしたが、ここで引いては漢が廃る。大好物のカヌレを筆頭に焼き菓子を3種チョイス。
どれも当たり前に美味しいが、特に気に入ったのが紅茶が香るパウンドケーキ。しっとりとした食感と鼻を抜ける紅茶の優美な香りが堪らなく、コーヒーのお供に最適でした。
期待に胸を膨らませて訪問しましたが、期待以上のお店でした。
料理だけでなく、重厚な設えの店内にスマートなサービス。
レストランは総合芸術という言葉通りの素晴らしいグランメゾンでの食事は忘れられない一時となりました。
– 日比谷 APICIUS –