魚で酔う。

 

冷凍技術が無かった時代に食料保存を目的として生まれた粕漬け。

漬けることによって魚の旨味に密度が増して、食感はより肉感的になる。凝縮した濃い旨味とプリッとした歯当たりは粕漬けならではの独特な味わい。

これが堪能できるのが、人形町は「魚久イートインあじみせ本店」のあじみせ定食。3種類の魚の粕漬けが楽しめる贅沢なご馳走です。

鮭はこっくりとした旨味に酒粕の甘味が重なって、ご飯必須のコクのある強い味わい。

白味噌も馴染ませた鰆は、淡白ですっきりとした脂に香ばしさと奥ゆかしさが生まれる。これまた笑顔になれる美味しさで白いご飯が足りません。

極め付けは人気の鱈。酒粕が馴染んだまろやかなコクは、肉の脂に負けない強さなのに、舌の上であっという間にほどけていく。

確かに口に入れたのに、気がつけば消えている。鱈の儚さに舌が驚く。

程よくお腹が満ちて、香る酒粕にちょっと酔う。

下戸の私には強すぎたかもと、ふわふわしながらご馳走様。

– 人形町 魚久イートインあじみせ本店 あじみせ定食 –

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