黄身と白身のムラがないオムレツはバターの艶が眩しくてどこかまでも神々しい。
箸を入れると、黄金に煌めく半熟の卵がいやらしく流れ出る。
絶妙な火入れでフワットロが共存し、口への入り方はまるで空気の様な軽やかさ。
濃厚な卵の滋味とバターの甘味が混ざり合って舌を抱き込む甘味に、舌はとろけて恍惚となる。
舌をとろりと撫で回して喉に落ち、オムレツは胃袋で温かな陽だまりになり、バターのふくよかな香りはそよ風となって鼻腔を優しく吹き抜ける。なんとも心地よい余韻に遠くを見つめてうっとり。
これほどまでに美味しいと感じたオムレツは初めてです。
一点の曇りのない「すぎ田」の完璧なオムレツ。
– 蔵前 すぎ田 オムレツ –
