昼の魚定食がオキニイリの「ととや魚新」にて、予約制の炭籠弁当をいただく。
籠いっぱいに彩華やかな食べ物たちが仲良くおしくら饅頭。麗しき手仕事の品々にうっとりしてしばし愛でる。
箸をつけるのが勿体ないが、腹が鳴って仕方ない。体は正直。いただきましょう。
お野菜たちはどれも素材の味、食感が活きた良き炊き加減。ホクッ、サクッ、トロッと多彩な食感のパレード。口がどんどん楽しくなっていく。
海鮮モノはエビ、バイ貝、鮪、スズキ、ハモ。
海老はプリッと身が弾け、優しい甘味に満ちていて頭までパクッと食べられる。ほのかに香る出汁の風味がなんとも優しく、気持ちは和やか。
バイ貝は楊枝を上げればスルッと抜ける。出汁に炊かれて滋味が増し、肝のほろ苦さも良い塩梅。歯ごたえ逞しく、したたかに抵抗しながら旨味が広がる。これまた堪らぬ海の幸。
鮪は程よく寝かせているのか、ねっとりと舌にまとわりつき、滋養溢れた旨味がある。
スズキは塩焼き。プリッとした皮の弾力がこれまた楽しい。身はほろっとほぐれていくのに皮はプリプリと歯を刺激してくる。
ハモは南蛮漬け。程よい酸味、甘味に甘い香り。甘酢の風味がご飯を誘う。
食事のご飯は、じゃこと山椒の混ぜご飯。
もちっと炊かれたご飯に時折潰れる山椒のアクセントにじゃこの味わい深い滋味。
お米は断然白米派ですが、たまに食べる混ぜも良い。俵形も丁度良い一口サイズで、食べ手への気配りに嬉しくなる。
一つ一つ丁寧につくられた品々を、一つずつ味わってお腹も心もすっかり満足。
昼からとても満ちました。午後は少々頑張ります。
– 赤坂見附 ととや魚新 炭籠弁当 –