

一口食べて雷に打たれた様な衝撃を受けた。
パリッと歯が皮を鳴らした瞬間、ますのすけは脂をピューと爆ぜ出した。熱くて甘く優しい脂。口全体を潤す脂にあちちと嬉しい悲鳴を上げていると、身は存在自体が幻だったかのように溶けて消えていく。脂の甘い香りだけを口に残して、別れを告げた。
それがあまりにも一瞬で驚く。
少々冷ましてからもう一口。今度はじっくりと向き合う。
身がほろっと舌の上でとろけ、豊満な脂が流れ出す。塩で引き立ったますのすけの澄んだ無垢な脂は、和牛にも劣らない甘味に満ちている。
釜で炊かれたご飯で受け止めると、米粒が脂を纏い、口の中の甘味はより一層膨らみ、その甘味に目尻が下がる。
これだけで十分なのに(BASI風に)、小鉢は手作りのおひたしに鯵のなめろうまで付いてくる。
どれもこれもが美味しく、一品で主役級なのに定食として収まっている。
感激しました。週1、いや2回は通いたい。
素晴らしいです「青山おとと」。
– 外苑前 青山おとと 炭火焼 ますのすけ –