Tag Archives: 定食

日本人である喜び。

                                         香ばしい香りと共に広がる焼鯖の豊満な脂をアツアツのご飯で受け止めると心底感じるのだ。                            …

夢の国 at 新橋

新橋は「舞浜」。⁣平日昼時は近隣のサラリーマンで行列をつくる海鮮系居酒屋。 1,100円で美味い魚をおかずに、ご飯がたらふく食べられるサラリーマンの夢の国だ。⁣さばの味噌煮は大きな半身。味噌の味付が濃いめなのでご飯がもう …

所作は料理に宿る。

この日のお昼は、赤坂は「多に川」。赤坂見附駅から徒歩10分ほど、ちょいと離れた路地でひっそりと佇む割烹。引き戸を開けると、白い割烹着がよく似合う愛想の良い女将さんが出迎えてくれる。 メニューは週替わりの1種類のみ。潔いの …

魚で酔う。

  冷凍技術が無かった時代に食料保存を目的として生まれた粕漬け。 漬けることによって魚の旨味に密度が増して、食感はより肉感的になる。凝縮した濃い旨味とプリッとした歯当たりは粕漬けならではの独特な味わい。 これが堪能できる …

お箸が迷子。

  困った。箸が迷子になってしまった。 お盆一面に広がる小鉢たち。その数なんと7つ。鯛の刺身にしめじと白菜の餡掛け。小松菜のお浸しにポテトサラダ、厚焼き玉子、ひじきの煮物に白菜と切り昆布の浅漬け。どれも出来合いではなく、 …

おかわりください!

  オンメニューすると、開店後1時間で売り切れ御免の「たき下」の銀しゃけ信州味噌漬け。 キリッと濃口の信州味噌が銀しゃけに馴染んで、しゃけの旨味に切れ味が増してもうご飯がどうにも止まらなくなる。 幸か不幸か。このご飯泥棒 …

瞳を閉じれば。

  じゅわっ。箸を入れると玉子から澄んだ出汁が器いっぱいに溢れ出た。 静かに口に運ぶと、玉子の布団は舌を優しく包み込み、暖かな陽だまりとなった。 玉子の純然とした滋味と繊細で奥行きのある出汁の風味が溶け合って、上品ながら …

衝撃。

  トマホークの様な鮪のカマが供されて、食べ切れるか心配になったが、その不安は一口食べて吹き飛んだ。舌に乗せるとほろっとほぐれ、炭火の香ばしい香りと甘いタレで膨らんだ甘い脂が、頬の内側いっぱいに広がっていく。 骨下の身は …