150gの躯体から溢れ出る途轍もない覇気にしばらく圧倒されてしまった。「旬香亭」のハンバーグはまさしく肉塊そのもの。 ナイフを入れても肉汁は溢れない。肉自身が脂をしっかりと抱え込んでいるからだ。噛めば、牛の雄叫びが …
「グリルエフ」のデミグラスソースは単体で味わうと、その強烈な苦味に驚くかもしれない。 だが、このデミグラスソースと肉が邂逅することで、肉は旨味をぐんと持ち上げる。 珈琲が菓子の甘味を引き立てる様に、漆黒のデミグラ …
非の打ち所がないソテーだ。 焼きムラがない表面、茜色のレアな断面は飾っておきたくなる品格がある。 口に運ぶと、しっとりとした肉が舌に絡みつき、したたかに抵抗しながら優しく歯が沈んでいく。 黄金に艶めくバター醤油ソース …
創業は2000年。 数々の老舗ひしめく上野界隈ではまだ若手の「厳選洋食さくらい」のハンバーグは、ナツメグがしっかりと効いた下味どっしりめの昔ながらのパテが基本だ。滑らかな舌触りもどこか懐かしさを感じさせる。 2週間か …
この日は、築地は「蜂の子」でディナー。まずは前菜を二品。 一品目は、「ズワイガニとブロッコリーのサラダ仕立て(ハーフ)」細かく刻んだブロッコリーの楽しい食感、ズワイガニの柔らかい甘味と酸味の効いたビネガーベースのド …
「アカシア」のロールキャベツは、おばあちゃんの味。 肉やバターが高価だった時代に、バターの代わりにラードを用い、チキンブイヨンと小麦粉を加えてじっくりコトコト時間をかけてシチューを煮込む。少ない肉でも満足できる様に、 …
なんて官能的なチキンピカタだろう。 黄金色の卵の錦、眩しいほどに艶めくソースを纏ったチキンの風貌は女王の品格。 金色に縁取られた純白の皿の上に鎮座する佇まいに悩殺された。 バターのそそる香りで鼻が膨らみ、息も上がる。 …
定期的に訪問しているお気に入りの「新川 津々井」。赤坂の本店とは打って変わって、気取らず落ち着ける雰囲気が居心地良く、何を食べても間違えない素晴らしき名店。出会えてよかったと心底感じる。 この日はビーフカツレツ。ハン …
お気に入りの「グリルエフ」にてビーフカツレツ。 お一人様なのでいつも通りのカウンター席へ。ここはシェフの調理が目の前で見られる特等席だ。シェフの流麗な技の数々を見ていると待ち時間もあっという間。ビーフカツレツがやって …
エビフライは大きいほど嬉しい、ザックリとした粗めの衣に負けない威勢の良いプリプリッとした海老を歯で受け止める喜びは、海老のサイズに比例して膨れ上がる。 タルタルソースも欠かせない。 海老の甘味を殺してしまうマヨネーズ …