年中変わらず「美味しい」鮭は大好き。季節の移ろいを感じさせてくれる旬のお魚達の美味しさもまた格別だけれども、常食できる「美味しい」お魚の安心感と偉大さは言葉にできないものがある。この日は「食彩かどた」。美味しい …
この牛カツは反則だ。金竜山のシャトーブリアンのカツである。 軽やかな白い衣に包まれたシャトーブリアンは、顎の圧力だけで解けていくほど繊細かつしなやかな肉質で、舌に吸い付いてくる官能がある。 肉汁は …
一切れ食べて堕ちてしまった。 豚肉は分厚く、脂がしっかりとのっていて、噛むとプルンと弾力があり、したたかに抵抗しながら歯切れていく。 煮詰めたウイスキーのまろやかな香りがフワッと漂って、 …
黄身と白身のムラがないオムレツはバターの艶が眩しくてどこかまでも神々しい。 箸を入れると、黄金に煌めく半熟の卵がいやらしく流れ出る。 絶妙な火入れでフワットロが共存し、口への入り方はまるで空気の様な軽やかさ。 濃 …
「Hamburg Will」のハンバーグはとにかく軽い。 極力つなぎを排した岩中豚100%のハンバーグは、口に運ぶとふわっとした口当たりで、5回ほど咀嚼をすれば飲み込めてしまう柔らかさがある。 岩中豚のまろかやな旨味 …
『きよちゃーん!ハンバーグ目玉よく焼きで!』 夜の「レストラン桂」は、近隣サラリーマンの常連さんでいっぱいだ。 名物女将「きよちゃん」とシェフの旦那さんが日本橋の地で開業して60年。 現在は2代目の息子が店を継ぎ、創業か …
150gの躯体から溢れ出る途轍もない覇気にしばらく圧倒されてしまった。「旬香亭」のハンバーグはまさしく肉塊そのもの。 ナイフを入れても肉汁は溢れない。肉自身が脂をしっかりと抱え込んでいるからだ。噛めば、牛の雄叫びが …
「グリルエフ」のデミグラスソースは単体で味わうと、その強烈な苦味に驚くかもしれない。 だが、このデミグラスソースと肉が邂逅することで、肉は旨味をぐんと持ち上げる。 珈琲が菓子の甘味を引き立てる様に、漆黒のデミグラ …
非の打ち所がないソテーだ。 焼きムラがない表面、茜色のレアな断面は飾っておきたくなる品格がある。 口に運ぶと、しっとりとした肉が舌に絡みつき、したたかに抵抗しながら優しく歯が沈んでいく。 黄金に艶めくバター醤油ソース …