1.5cmほどの厚さの牛舌は箸で切れるほど柔らかい。 繊維はしたたかに、静かに口の中でほどけていく。 なんともお上品。だけど、噛むと繊維一本一本から豊満な脂が甘い香りと共に顔を出す。 喉へと落ちると、牛舌とデ …
しっとりとした当たりで歯を包みこみ、したたかな弾力がありながらも、スッと入り込んでいく柔らかい仔牛は臭みがなく、ミルキーな風味を漂わせ、脂を滲み出す。成熟した牛とは違った仔牛ならではの澱みのない純然たる肉の旨味 …
お気に入りの「新川 津々井」のタンシチュー。ここのデミグラスソースはかなり好み。酸味・塩味・苦味が絶妙なバランスでそれぞれが出しゃばらず、互いを高め合う関係性の良さがある。このデミグラスソースをたっぷり纏ったタ …
五反田は「グリルエフ」。 ここでしか味わえないデミグラスソースの苦味が好みで通っているお店の一つ。 薄暗い店内は、落ち着きがあって食事に集中できるのも好き。お一人様にはありがたき。 まずは野菜サラダから。 ここの …
厚さ2-3cm程の厚切りのタンが2枚。デミグラスソースに炊かれて寝そべっている。歯がいらないほどまで優しくなるよう煮込まれていて、抵抗なく歯が沈んでいく。 厚切りゆえの重厚感があり、舌にずっしりと重厚感が伝わって …
GW最終日、「ぽん多本家」でお昼をいただく。今日も入り口目前のカウンターで。揚油からゆらめく美味しい陽炎を見つめながら、背筋を伸ばして料理を待つ。 瑞々しくて状態見事なヤサイサラダ。アスパラガスが何より …
黒装束に身を包んだ男性に出迎えられ、間接照明灯る薄暗い店内へ。秘密結社の本部に来たかのような感覚にゾクゾクします。 緊張感はあるけれど、お店の方は笑顔で丁寧。淀みない動きでそつなく対応してくださる。 お目当ては『松阪 …
今日は足を伸ばして武蔵関は「三浦亭」。 カウンター6席のみ。ジャズが流れ、スラッとした高齢のシェフがお一人で営む小さなレストラン。 なにより、厨房全体が見渡せるのが嬉しい。 自分が食べる料理が完成するまでの工程を隅か …
この日の夜ご飯は、三越前は「たいめいけん」。 1階は、若手のシェフが気軽な洋食を、2階は3代目が腕を振るう本格的な洋食がいただける。この日は予約を入れて2階のレストランへ。厨房を覗くと3代目のお姿が見える。 やっぱり …
洋食を語る上で欠かせない横浜。幕末の開港地として江戸から最も近い横浜は、外国人の往来が多く、西洋文化の発達が著しかったこともあり、老舗の洋食屋が少なくない。 訪問先は馬車道の「グリルエス」。ステーキやハンバー …